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  • この人に訊く!2012年11月

    インターンシップを通じて地域を活性化する人材を育てたい(NPO法人G-net・代表理事 秋元祥治氏)

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手を挙げて活動する人を増やし地域活性化の成功例をめざす

ck_1211_5---とはいえ、やる気のある学生を集めるのは大変ではないですか。

苦労はありませんが、当初は大学や経営者の方々に助力をいただき、事業を軌道に乗せることができました。学生には成長の機会を得てもらい、伝統産業で働く重要性を訴え続けています。近年では経験者からの口コミで当社のプログラムの存在を知ったり、ネット上で見つけたという希望者が増えています。岐阜大学をはじめ地元3県にある大学や、早稲田、横浜国立など東海地方以外の大学でインターンシップへの参加が単位化されていることも学生を後押ししています。

「スキルも知識もない学生にたった半年間で何ができるのか」といった声をいただくこともあります。たしかに彼らは十分なスキルや知識をもっていませんが、学期中でも週3日以上、長期休暇ではフルタイムで取り組むほどやる気があります。山川醸造の蔵開放イベントにしても、もともと同社にはイベント開催のノウハウがあったわけではありません。であれば、インターン生にも活躍するチャンスがあるはずですし、期間限定だからこそローリスクなテストマーケティングが可能です。各企業が学生のやる気と力、新たな視点を活かしてテストマーケティングを実施し、事業化できる手応えを得られれば、担当者を決めて継続するといった形も考えられます。

---インターンシップを経験して、そのまま受け入れ企業に就職する学生は、どのくらいいるのでしょうか。

全参加者の5%ほどです。インターン経験者を集めてブースを構え、そこに中小企業の経営者や採用担当者が足を運び、学生に対して就職オファーを出してもらう逆指名型求人フェアという新たな就職支援イベントも手がけており、実際に国立大学卒業生など数名がインターン先以外の地場の企業に就職しています。

会社や地域に手を挙げて行動する人を1人でも増やしていくのが私の最大のモチベーションです。インターンシップを中心にやる気のある若者に、地場の企業に目を向けてもらう取り組みを始めていますし、地元で起業する若者を支援する仕組みづくりにも着手しています。地元の人々が自ら手を挙げ、地域を盛り上げ活性化した成功例をこの岐阜の地から発信していきたいと思います。



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『実践 経営実学 大全』
(株)名南経営コンサルティング
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