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  • 闘うトップ2013年5月号

    町工場であり続け、次世代に職人の技を伝えたい(ダイヤ精機株式会社・社長 諏訪貴子氏)

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▲たとえ同じ機械を使っても、熟練工と経験の浅い従業員では、仕上がりに大きな差が表れるという

就任後、諏訪社長はまず2名の人員削減を実施した。苦渋(くじゅう)の決断だったが、効果はすぐに表われ、わずか1か月で月次決算が黒字に転じた。
さらに、社内改革の3年計画を宣言。第1段階として、整理整頓と挨拶の励行(れいこう)に取り組んだ。1か月後、工場から運び出された廃棄物は4トントラック1台分に及んだ。
続いて、創業以来、40年間分のデータについてSWOT分析を進め、自社の強みが技術力にあることを確信。だが、それが一面的な分析でしかないことに気づき、諏訪社長は長年の取引先に自社の強みを尋ねて回った。その結果、取引先は意外にも同社の柔軟な対応力を評価している事実が判明する。対応力の強化を課題とした諏訪社長は、従来の生産管理システムの改変を計画し、05年、バーコードによる工程・原価管理システムを導入した。
このシステムにより、数千枚の設計図面と1万種類以上の製品の一元管理が実現。納期短縮やコスト削減につながり、収益率も改善された。諏訪社長は、自社の成功事例を積極的に公開しており、現在、大田区内の6社が同システムを導入している。



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