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  • キラリと光るスモールカンパニー2013年7月号

    光造形の草分けとして鋳造にも取り組みメイドインジャパンの底力を世界に発信(株式会社ジェイ・エム・シー・社長 渡邊大知氏)

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sc_1307_1誰でも自在に立体造形ができるという「3D プリンター」が注目を集めている。渡邊大知社長率いるジェイ・エム・シーはいち早く2000 年から光造形を使ったものづくりに取り組み始め、現在は3D プリンターを含めた樹脂の立体成型専門企業として、またアルミニウムやマグネシウムなど非鉄金属の鋳造専門会社として、業界でも高い評価を受けている。

sc_1307_2紙に印刷するプリンターのように樹脂を薄く積み上げて三次元のオブジェクトを造形する「3Dプリンター」が注目を集めている。

3Dプリンターを使えば、誰でも手軽に工業製品を製造でき、「卓上工場」も夢ではなく、21世紀の産業革命が起きるとする報道もある。

だが、早くから3Dプリンターによる製造や光造形に取り組み、業界の草分けとしてその長所も欠点も知り尽くすジェイ・エム・シー(以下、JMC)の渡邊大知(だいち)社長(39歳)は冷静に次のように語る。

「3Dプリンターといっても装置は10万円から1億円まで様々で、すべて同じに扱うのはおかしい。この分野の専門でない方々の多くは誤解していると思います。3Dプリンターは思い通りの形を素早くつくることはできますが、加工精度が低い。精密な部品をつくることは不可能で、むしろ小学校の図工の授業に使うのが1番だと僕は思います」(以下、発言は同氏)

産業革命と騒いでいる人からすると、「小学校の授業がふさわしい」というのは理解できないかもしれない。渡邊社長が言いたいのは、ものづくりの楽しさがこれほど体感でき、自由な発想を形にすることができる機械はほかにないということだ。

どんな不思議な形でも、光造形機や3Dプリンターを使って造形できる。その楽しさに触れた子供たちがものづくりに興味を抱き、その中からスティーブ・ジョブズのような人物が出てくることを渡邊社長は願っているのである。



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