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  • キラリと光るスモールカンパニー2013年3月号

    世界初、バネを使ったメンテナンス不要の濾過装置を開発し見事に下請けから脱皮(株式会社モノベエンジニアリング・社長 物部長順氏)

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sc_1303_1 高度な技術力で環境や医療、光にかかわる分野の製品製造を手がける精密機械加工メーカー、モノベエンジニアリング。同社を育て上げた物部長順社長は、不毛 な価格競争にさらされる下請け部品メーカーから脱皮を決意し、世界初の、バネを使った濾過装置を開発した。6年の歳月と3億円を投じた冒険は少しずつ果実 を実らせている。

sc_1303_2食品や化学工場から飲料水、温泉に至るまで、濾過(ろか)は近代文明に欠かせない技術である。一般的には膜や濾過筒、砂などが濾材に用いられるが、定期的に交換、洗浄するなどコストと手間がかかる。
千葉市花見川区に本社を置く社員数13名のモノベエンジニアリングの物部長順(もののべさきより)社長(71歳)は、濾過装置にかかわる手間を省き、ほぼ メンテナンスが不要で、ランニングコストを抑える画期的な仕組みを備えた「モノMAXフィルター」(以下、モノMAX)を6年の歳月と3億円の費用を投じ て開発した。
濾材として誰も思いつかなかったバネを活用する世界初のアイデアを実現。錆びに強いステンレス線を螺旋(らせん)状に巻いた筒状バネ式フィルターは、線と 線の間に規則的に数10マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリの1,000分の1)の高さの突起を設け、わずかな隙間ができるようにつくられてい る。
この微細な隙間が濾材の穴と同じ役割を果たす。汚濁水などをバネ式フィルターの外部から吸い込むときには、バネがその力によって内側に引っ張られて隙間を 狭め、汚濁物がこしとられる。しばらくすると、バネ式フィルターの周りにはびっしりと汚濁物が付着する。完全に目詰まりすると内部から外部に向けて液体を 逆流させ、その圧力によってバネの隙間が開いて汚濁物が一気に洗い流され、排出される仕組みである。これを「逆洗浄」と呼んでいる。
この作業を自動で行なうため、基本的にはフィルターの交換も洗浄も不要なのである。



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